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G線上のアリア

こんばんはtakashiです。

昨日、夕方寝て、起きた時の話。

俺は煙草を吸いに台所へ行ったんだ。

そしたら黒くて物凄いスピードで動く影が。

ヤツだ。ヤツが出たんだ。

今年、令和になってから初めて見た。

俺がもっとも嫌い、もっとも恐れるその生物を。

黒い方じゃなくて、赤い方だったのが唯一の救いだろうか。

赤い方のスピードも半端無いけど。

俺はすぐにベッドの部屋へ戻り、スプレーを持って、台所へ行った。

ヤツはまだ流し台のスポンジが置いてある下に隠れ居ていた。

そこへスプレーを噴射すると大慌てで流し台から脇の木?を伝って、台所の下へ降りて行き、ガスレンジの下の方へ逃げていった。

結構な量のスプレーを浴びてもヤツは倒れなかった。

そのままどこかに行ってしまい、結局、台所がスプレーまみれになり、モップで拭く事になった。

俺は台所が怖くなり、煙草を吸うのもままならない状態になった。

赤い方は多分だけど、飛べないのかな?黒い方は飛べるし、早いから大っ嫌いだけど。

まぁ両方とも触りたくないし、見たくも無い。

結局、勝負がついたのは今日の朝だった。

昨日、台所に落ちていたブルートゥースのイヤホンの壊れたジャック?の部分がヤツの屍骸だと思ったけど違って、朝、ガスコンロの下でベチョベチョになってヤツは見つかった。

まるで俺に敗れて、もう死ぬ事が分かり、お互いの勝負を称えるが如く、そこで亡くなっていた。

俺はティッシュを何枚もかさね、ゴミ箱へ捨てた。

今年に入ってから一度も見てなく、去年はベランダで発見されただけだし。

前、何年も前に夏場だったかな、エアコンが入ってるベッドの部屋から廊下へ出ると黒い方が飛んで入って来た事があった。

その時はまだ彼女が居て、彼女と2人でスモークガスとスプレーを買いに深夜のスーパーを巡ったりした。

本当にあれを倒せる人は尊敬に値する。

俺の爺ちゃんが昔、そいつを指で真っ二つに引き裂き、殺していたのを見たけど、俺はそこまで出来ない。

カブトムシの足の裏とかでも今は気持ちが悪い。

もし、俺が結婚する事があったら、ヤツを倒せる奥さんが欲しい。


昨日の夜、今日の朝方、今日の昼間、ずっと考えていた。

ここ最近は本当にもう死ななきゃいけないって思っていたから。

最後だって思ったら、友達の声を聞きたくなってしまい、電話をかけてしまった。

そこは俺の弱さだと思う。

だけど、前みたいに何も言わないでみんなの前から居なくなくなりたくなかった。

友達に電話をかけたんだけど、出なくて、諦めて、でも少ししたら友達から電話がかかって来たんだ。

また友達を泣かせてしまったけど、その時、俺の中でワガママな気持ちが芽生えた。

前は無かった感情。

生きていたいって感情が。

前の俺には本当に何も無くて、悩んだり、悲しんだりしても話す相手が居なかった。

だから、悩み、悩んで、その挙句に自殺した。

でも、今の俺は少しだけ、少しだけだけど、生きていたいって思ったんだ。

何も無い、何も無くなってしまった俺だけど、もしかしたらこの先に何かあるんじゃないかと思ってしまったんだ。

希望を見出してしまった。

泣きながら友達と話し、また話そうと思った。

今日も仕事が終わって、すぐに夕飯を食べると、そのまま寝てしまい、今日は22時過ぎに目が覚め、今に至る。

睡眠がどれだけ人間の精神に左右するか分かると思う。

俺のブログを見てたら睡眠時間が浅い、少ない時の方が書いてる事がネガティブだったりする。

とりあえず、ブログを書き終えたら、煙草を吸い、歯を磨いて眠剤を飲んで寝てみようと思う。

シャワーは明日起きた時に入ればいい。


俺だって最初から死にたかった訳じゃ無い。

誰だってそうだ。

生まれた時から自殺願望がある人なんて、それこそ頭のおかしい人だと思う。

自分じゃどうする事も出来ない壁、問題にぶち当たった時にそう考えたりしてしまうんだ。

中学校の時、家にも学校にも帰る場所、安息の地が無くなり、自殺を考え、遺書も書いた。

とりあえず、二十歳まで。

その後、元彼女と別れた後に自殺未遂を繰り返し、精神科の病院へ2回入院を自分からした。

結局、その精神科で俺の精神面が安定する事は無く、デイケアに通っていた帰り道で飛び降り自殺をしてしまう。

何だろう、自殺未遂を何回も繰り返し、命を粗末にして来た俺だから見える世界もあると思うんだ。

普通に生きてたら死にたいって思う止まりかも知れないけど、その一歩先の世界を見た。

だから、今日とかも道路へ飛び出し、車に轢かれる時の事を創造したらその痛みが何となく分かって、怖くなった。

カラダが車に巻き込まれ、鈍い痛みが体を走り、顔やカラダを車が持って行き、地面にこすり付けられる顔と体。

多分、意識を失うまで鈍い痛みが体を走り、そして気を失うように死んでいく。

そう思ったら、足がすくみ、出来なかった。

俺は人間だ、人間だからいつか死を迎える。それは覆せない事実だ。

また自殺未遂を繰り返してしまうかも知れない。

でも、そんな俺でも今日は少しだけ生きていたいと思えた。

そんな日だった。



タグ:ゴキブリ
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